あたま山(落語DEEPER ②)

2回しか放送されていないのに構成の傾向もあったものではないのですが、今回は「あたま山」という私も生で高座を見た記憶が多分ない噺を取り上げていました。ネタ出しの会で正雀が出しているのをチラシか何かで見たことがありますが、割と数を聴いている時でも出会わなかったのでそんな細かいことを覚えているんだと思います。

模範演技は演る人もそういないから花緑だったのかな。

1回目の前回は馬生・圓生圓楽(全て故人の方)のやり方を次々に見せることをやっていたけど今回は志ん生の録音だけでしたからね。アカデミー賞の候補になったアニメも流していましたが。

スタジオの噺家は一之輔をはじめ、難しいと口々に言っていました。

落語の聴きはじめはネタを増やそうと思って当時出ていた矢野誠一の『落語讀本』というネタが解説された文庫があったんですが、後ろの索引に朱で✔︎をしていったけどいつまで経っても印を付けられない噺のひとつが「あたま山」でした。

志ん生全集を買ったのでそれで聴いて印を付けることができましたが、荒唐無稽な噺なのでそれをお客に受け入れさせられる説得力(かといってあまりカチカチでもダメですし)がないと出来ないというのが演らない/演れない理由のようですが。

なので、花緑が演者としてふさわしいかというと個人的には疑問なんですけど、他に演る人がいないので白羽の矢が立ったのでしょうか。

↓アニメ「あたま山

「頭山」山村浩二作品集 [DVD]

↓『落語讀本』良書だと思うが、もう書店には並んでいません。

落語読本―精選三百三席 (文春文庫)