次がある言い方
気をつけて聞いていると、最後が近づいたあたりの挨拶で「ありがとうございました」と言う人と「ありがとうございます」という人とがいます。
意図や解釈はいろいろあると思うのですが、もう亡くなった落語家で10代目の桂文治という小柄なおじいさんという風貌の方がいていろいろマクラでうるさいことをいつも言っておられました。
曰く、「した」で締めるとそこで相手との関係が途絶えるので(客商売なので特に)そうせずに「ございます」にするということです。
聞く方はそういう知識はないけど、そういうことを知らなくても通じるべきなのが言葉でありますから、おそらく発言者の意図ほど深くはないかもしれませんがそれなりに通じるのではないかと思います。
今日鳥取で地震がありましたが、「前震」とか「余震」とかいう専門家はこう言っているというのではなく「1回目の地震」という言い方だと次に来るかもというニュアンスを含むので周知しなくても通じるのではないかと思うのですが。