今こそ 別れめ いざさらば

あおげば尊しは最近の卒業式では歌われなくなったそうですが、私は歌った世代です。

歌詞を見てみると「あおげば」からそうですが「我が師」とかちょっと古い言葉で、それに気持ちを乗っけて歌うのは若いと特に難しいのではないかとおっさんになった今思います。

最後のフレーズの「今こそ 別れめ」も、ずっと「別れ目」つまりこの卒業式はこの日を境にみんなそれぞれの道を歩いていく分岐点だと思っていましたが、大学時代に読んだ本に「係り結びのこそ已然形で、意思を表す『む』の已然形で『め』になっている」と書いてあって蒙が啓けました。

つまり「今別れよう」の強調なんですね。

高校の主に古文の授業で散々係り結びをやっていたけどイマイチピンと来なかったんですが、こういう誰でも知っている例を出して教えてくれると覚えやすいし、歌う時の気持ちの入り方も違ったのではないかという気がします。意味がわかって歌うのとそうでないのとでは全然違うんでないでしょうか。

卒業

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