生きざま

藤沢周平がお金を積まれてもも使いたくない言葉として挙げていた「生きざま」は、彼が亡くなったのが1997年なのでそう古い話ではないはずですが、ちょくちょくこの言葉は使われているのを耳にします。

本来は「無様(ぶざま)」のようにマイナスイメージで使われるものだったのですが、その使用例のひとつの「死にざま」の反対語として誰かが考え出したみたいです。

誤字脱字が多いのであまりそういうことに関心がない人が作っているんであろうバラエティ番組のテロップで使われているのはまだしも、中井貴一まで使っていてちょっとガッカリでした(マツコも使っていました)。

 

よく使われる言葉の逆に言うことで対義語を編み出したと考えられるのが「後ろ倒し」で、もともと決まっている日程が早まったから急ぐことになる(慌てる)ので倒れる(前倒し)はわかるけど、延期すると余裕ができるから倒れる要素はなくなると思うのですが。

どうしてもああいう言い方をしたいんですかね。普通に「延期」と言って全然不都合でないと思うんですが。

1970年代に官僚が使った記録があるようです。  

用心棒日月抄 (新潮文庫)

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