神田松之丞が面白い

東京に住んでる時は落語はまあまあ聴いた方だと思いますが、初めて講談を聴いたのはよく通っていた紀伊國屋寄席で、貞水先生の「村井長安〜雨夜の裏田圃」でした。

先日のEテレ日本の話芸で同じ演目をやっててそれこそ30年ぶりくらいに聴いたのですが、内容はすっかり忘れていました。貞水先生も79歳だそうで。

これは大岡政談で、東洋文庫に入っているのを後に買った記憶はあるんですが今どこにあるか行方不明です。

最近というか知ってる人はもっと前から注目してると思いますが、長らく低迷していた講談界(こういうと他の講談師に失礼ですが)にすごい若手がいるのを知りませんでした。

講談自体は面白いのに(談志や談春、三三など釈ネタをかける噺家はいますし)、魅力的な演者がいなかったように思います。寄席で講談師が出てきても退屈な人が多かったですし。小沢昭一が余興で講談をやってるのを聴いたことがありますが上手でした。講談社は昔は第日本雄弁会講談社といったように、講談は日本人のたしなみのひとつだった時代があったように思います(その頃は生きてないのでもちろん想像ですけど)。

最初に見たのはEテレのスイッチインタビューでいとうせいこうとの回だったと思いますが、同時期くらいにラジオ番組(TBS)でやってる番組をこれもたまたま聴きました。

ラジオは、まだメジャーになっていないという自覚とオレ上手いのになぜみたいなのがせめぎ合う屈折した気持ちが時折のぞいて面白いです。

東京にいる頃にはすでに入門されていたと思うけど高座を見たことがなかったのが残念です。そもそも寄席の番組が芸協だったら行かないという偏見の持ち主なのでどっちみち見る機会はなかった気がしますが。

まだ二つ目なんですけど人気実力とも真打ちでいいんじゃね?と思います(席亭が推薦したのに芸協のジジイ達が反対して昇進できなかったらしいです)。つまんない芸協の真打ちなんかゴロゴロいるのに。

大岡政談 2 (東洋文庫 439)

CDは2枚しか出てません(下のは2枚組です)。

松之丞ひとり~名演集~

松之丞 講談 -シブラク名演集-