きめ細かい配達サービス

Amazonに対抗して国内大手スーパーがネット通販会社と組んで配送を始めた(主に都内の一部から徐々に拡大)という話題を耳にしたんですけど、配達時間の刻みが1時間単位だそうで、企画した側はお客目線に立ってるといい気になってると想像するんですが、配達する側で見ると件数が増えるほどその間隔では難しくなって、遵守をうるさく言うといずれ事故に繋がってしまうのではないかという気がします。ヤマト運輸等は「午前中」と午後は2時間刻みくらいでなかったでしょうか。1時間を設定したやつは断言しちゃいますけど狂っていると思うんですが。

採算が取れるサービスとしてやるなら一定数をこなすのは当然のことですし、待っている客からしてみたらトイレにも行けないから(入ってる時に来るという絶妙なタイミングというのは多くの人が経験していると思いますし)短い刻みであればあるほどいいのは理解できますが、ルートセールス的なものでないからその日毎にコースを組む(そこはビッグデータなりAIを使うのか)ことをしないと実現できないと思います。

いいことを考えたと思ってるかもだけど、それこそ配送部隊を自前で用意しないと外部委託では実現が難しいサービスだという気がするんですが。一度配達の手伝いでもやってみると現実がわかる(考えたことが絵に描いた餅)と思いますよ。

客もそういうサービスをされてしまうと後戻りできなくなってしまうから、遅れると文句を言うようになるしドライバーはキツくなるしでどっちの意味でもやらない方がいいと思います。

やってもらうのが当然という意識が蔓延して社会がおかしくなってしまいますから。いわゆるキツい仕事に分類されるから(送料はちゃんと取ってドライバーに還元しなくてはいけないのにすでにそういう社会ではなくなっているから無料かあるいは低価格になるはず)そのサービスを維持していくための人的資源も不足しますし、採算がとれないから結局都会に住んでいる人だけがいい思いをするだけで地方にまで広がらないと思います。

もっといろんなことに寛容にならないと生きにくくなるだけです。

こういうサービスの狂った競争は長い目で見たらいいことはないので時間をかけて適正化(有料化、配達時間はおおまかに)すべきだと思います。