「いかなる対価も取ってはいけない」

足立区の図書館で借りてから10年以上返却していない人や5年以上住所がわからない人に督促するのをやめたそうで、結果貸して返してもらってない本が2万冊になったということです。

そもそも図書館についていろいろ議論はあるところですが、この件については返却にかかる費用対効果の面からそういうことになったみたいです。

(手段は年4回ハガキ送付、電話、メール、場合によっては外部委託して個別訪問)

「やっぱり足立区だから」と言われがちですが、具体的数字を把握してその注意喚起する標語をマスコミに発表したところ、何で?という話から実はこれこれということになったのであって、図書館を利用されたことがある人はその利用者のマナーの低さを感じられているので、程度の差こそあれどこもそんなに変わらないのではないかと思われるのではないでしょうか。

アメリカでは延滞料を取るそうで防止になっているみたいですが、日本では図書館法でいかなる対価も取ってはいけないという規定※があるからできないという話なんですけど、貸し出しなどの図書館施設利用については貧富の差にかかわらず等しく享受すべき権利であるからそれはごもっともだけど、貸したものを返さないというのは利用の範疇を超えているのでそこは罰金という形で(延滞料とすると利用の延長の性格になってしまうから)徴収するのにしたらいいと思うのですが。

※図書館法 第十七条 公立図書館は、入館料その他図書館資料の利用に対するいかなる対価をも徴収してはならない。